小学校で不登校になった生徒が増えてきています。するとそのまま中学校へも行けません。でもこうした通信高校ならと「最後の機会」として、入学してくる生徒が増えているように感じます。

 集団生活は苦手です。文字ばかりの教科学習です。小学校3年生くらいから、教科書も文字が増え出し、4年、5年、6年そして中学になるとさらに教科書も厚くなり、文字は小さくなり、発達障害のある生徒は、記号としか見えない状態がさらに広がっているような気がします。

 生徒の帰った後の学園。4月なのに初夏くらいの暑い中を、新入生のこれからの対応をスタッフさんがしてくれています。通信ですから、毎日の教科書を使った授業ではありません。レポート形式での学習になります。その時に生徒は教科書を見て、レポートを進めていきます。

 文字だらけの教科書、記号が順序不同にならんでいるように見える、暗号のような厚い本が、国語、社会、数学、理科、英語と配られて、目の前にあります。その教科書の壁を、少しでも低くする方法を毎年手さぐりです。

 やっと外に出てきた生徒たち。社会に出て、働く資格の「高卒」の文字。たった二文字のために、学習の壁は、ほんとうに高いハードルです。

外国籍の生徒も増えてきています。ひとりひとり対応、支援方法は異なります。新学期はこうした面でも忙しいです。でも、最後の機会を大切にしなければなりません。