真面目で、正直で、嘘がつけず、ごまかしが出来ず、音にも敏感です。食事も家族の食べものを噛む音が嫌で、とうとう一人で食べるようになりました。清潔で、他人が触ったものには触れることができません。

 こうした今の状態を、精神科医が聞くと、二次障害が出ていると言われると思います。

それでも、何か方法があるのではないかと私は思います。彼を社会に出すのは難しいかも知れないけど、彼がこの世界に生きていて、彼が自分に満足して、彼の家族がそんな彼を見て、幸せだと感じてくれる世界はあると私は思います。

 母親が料理を作る、母親が話しながら料理を作る、その時、母親の唾が鍋に入るのを見て、母親の作った料理を食べなくなった青年がいます。でも、環境が変わればそれも克服しました。気にならない時が少しでもあれば、大丈夫です。自分のこだわりが、他の人とは違っていても、自分はそれでいいと思ってくれると、一歩前に進めると思うのです。

 人と違っていいのです。人と違うからこそ、その人しかできないものがあるのです。自分に自信を持ってほしいと思います。

 中学時代も真面目でした。高校時代も真面目でした。真面目すぎて、100パーセントでないと、前に進めません。でも、この社会はそんな青年のスピードの完璧さに費やす時間を待つことはありません。「早くしろ」「なぜこんなことも出来ないのか」「なぜそんなに時間がかかる」・・・・・

 社会に出たら、自分でしなければならないことが多いです。失敗したら、そこから学ぶ。でも青年たちの中には、そんな自分の失敗が許せない、失敗が怖い、ミスが怖い、人に聞いて自分が間違っていたらどうしようと、人に聞くことが怖いから失敗して会社から頸と言われる、失敗から次の発見をする科学者と違って、失敗すると家に引きこもってしまう人がいる。

 自分の部屋から出て、頑張っていたのです。でもまた再び自分の家に入って、昼夜逆転の毎日になってしまいました。外に呼び出すのではなく、私が彼の世界に行く方法になります。

苦しめるのではなく、自分の人生を楽しく思ってほしいです。家族も幸せになってほしいです。