高校卒業資格には、74単位が必要です。公立高校に入学しても、評価に1という数字をもらうと

進級できないため、単位がもらえず、私たちのような通信制高校に転校してくる生徒も多くいます。

どの教科も得意の生徒はいいですが、数学の苦手な生徒にとっては、数学Ⅰとか数学Aなど、たった一つの教科が単位不足になったり、課題提出などで単位が認められなかったり、またはいじめが原因で、入学したその学校を辞め、ほかの学校に転校せざるを得ない場合、転学と退学の言葉があります。転学の場合、その学校で取得した成績・単位取得証明書、在学期間証明書、転学照会の3点の書類を学校から出してもらって、ほかの高校に転学し、次の学年からまた高校生活を始めます。前の高校から20単位もらってきたなら、あと50単位を次の高校で取得すれば、卒業です。1学年に取得できる単位は、高校によって違いますが、多くは1学年25単位くらいです。1年2年で多くを取得し、3年は少しの単位で大学受験に向かう高校などもあります。

しかし、退学は転学と違い、大きな問題を持っています。私どもの通信制高校に公立高校から、3年の卒業式の2日前に退学処分となった生徒が来たことがあります。この生徒は、自動車を運転して、コンビニに行き、それが学校にばれて、退学となったケースです。単位も取れています。2日後には卒業式だったのですから。しかし、3年間高校に在籍しなければならないため、3月31日までの残りの日数が足りなくなり、そうなると後、半年の在籍をどこかで取得しないと高校卒業資格はもらえません。能力も十分あり、行動力も十分あります。しかし自動車の運転を認めていない高校の規則では仕方ないことですが、免許取得は認めていますが、運転してはいけない高校の校則です。転学と退学の違いは大きいことを知っていてほしいのです。この3月、12日でも27日でも途中で退学しないでほしいです。