この居場所作りの初めから、箱庭を取り入れてきました。子ども達は、教室での勉強が終わると、それぞれが自分の自由なタイミングで、教室の横に置いてある箱庭のところに行きます。時にはみんなで一緒に作ることもありますが、一人で作ることもあります。

 箱庭を日本に取り入れられたのは、河合隼雄先生です。写真に河合先生と一緒に写っているのがありますが、先生の授業、講義に、京都に行ったり、兵庫に行ったり、多くを学ばせていただきました。

お話がとにかく面白かったです。どの言葉もすごかったとしか、表現できません。

 ゆずりは学園には、10セットがあります。全国の箱庭会員の方が、北海道から本州からと

集まって、箱庭研究会を開催したことがあります。到着した日に、ひとつ作品を作り、みんなで思ったこと、作者の意見などを聞きながら、時間を楽しみます。シエモアに宿泊。翌日、また新しく作品を作ります。自分では思っていなかった心の訴えを指摘されたり、なるほどとますます箱庭の世界の魅力に嵌っていきます。

 子ども達は自分の心の中の本音を表現できない子が多くいます。まして言葉をうまく使えない幼い子どもは、自分の気持ちをうまく理解してくれない大人や親に、暴れる行動をとるしか、他に方法がない時もあるのです。

箱庭療法は、そんな子どもの本音を静かに、砂の中に写し出してくれます。 

 

コロナ禍では、再び不登校の子ども達が増えてきています。愛知県も再び、緊急事態宣言が発出されそうです。学校には休校の指示は出ないようですが、こども達にとっては、また不安材料になります。

6月から7月から、10月11月そして12月、相談は増えています。私達の通信制高校への転校希望に今年になって、連絡がありましたが、残念ながら期日に間に合わず、転校手続きは4月になります。つまり、進級できず、もう1年同じ学年をしなければならないのです。留年したくないけど、欠席日数が多い、テストに点数が取れないなど、もう1年となりますと、このタイミングで退学する子も多くいます。

そして、そのまま引きこもりの世界に行くケースが多くあります。

不登校の3倍はひきこもりと言われています。18万人の不登校の子ども達を引きこもる世界にしてはいけません。

 箱庭療法をもっともっと活躍しなければならないです。子ども達の本音を掴みたいですね。