2001年に、このフリースクールを始めました。

2006年に6年間のフリースクール日記をまとめた「もうひとつの家族

ドアのない部屋から」(本の泉社)を出版しました。

 裏表紙に「自分なんていないほうがいい」「こんな奴、息子じゃない」「おまえなんか親じゃない」

「抱きしめないで、怖いから」「もう終わりにしたい」「母さん、殴ってごめんよ」「悲しいのに涙が出ない」

「もう終わりにしたい」「誕生日に自殺する」「死にたい」・・・

 

その中の「母さん殴ってごめんよ」は、今回の青年の20代の文章です。

「俺がすぐ怒らんければいいんだけど、なかなかおさえることができん」

「俺、あの時お母さんに対してひどいこと言ったりしたけど、それは本当に思っていることじゃないから」

「お母さんに長く生きていてほしいし、一番誰よりも俺のこと心配してくれたりして、ありがとうって本気で」

 

30代に私たちの学園に編入。高校卒業資格を取得。よく頑張りました。

ひとつの職場に長くいることは出来ませんでしたが、「もうあんなところ、こちらからやめてやった」と言いながら、

また働いていました。

 

逮捕の前日、「先生、はりはり漬けを作ったから」と持ってきてくれました。

後で、これは、お母さんが作ってくれた「はりはり漬け」だと分かったのですが。

 

美味しかったので、「美味しい」と言うと、「また作ってきますね」

 

それが、最後の言葉になりました。

 

素直に、そして、人に誰にも優しい心になってほしいのですが。

もう一度、チャンスを彼に与えたい。tだ、悪いことは悪いです。

人を殴ってはいけません。