青年の思いを、どう母親に伝えたらいいのでしょうか。

 

11日の卒業式の時、生徒たちに話したのは、学校の先生や親に

「俺の気持ちを分かってくれ」という子どもの思いでした。

子どもは、自分の気持ちをうまく伝えることが出来ません。

ましてや、荒れた学校現場の廊下でたくさんの先生に囲まれた状態なら、難しいです。

 

かなり前ですが、毎日、私の家のポストに投げ込まれた手紙。

何とかしてくれと言う叫び。その時から青年とは向き合っています。

確かに、文章の中身は、脅迫に受け取れるかも知れなかったですが。

青年の思いは、「言葉がうまく伝えられない」ために、私が取った手段は別居です。

母を守るためには、そして青年を守るためには、家族を離すことしかありませんでした。

 

久しぶりの青年との再会。

「沓名先生しか相談できる人がいない」という青年。

私以外の相談できる人を紹介しました。その人も相談に乗ってくれています。

休日だったり、深夜だったりの相談は、私のところに来ます。

長いメールも届きます。1分ごとに電話がかかってきます。

久しぶりに、ゆっくり話しました。

「ただ、お母さんに褒めてもらいたいだけ」と言います。

 

褒めて育てていく子どもは、落ち着いてゆっくり成長していきます。

お母さんに認めてほしいと子ども達、青年は言います。

お母さんに褒めてもらいたいと言います。

母には母の思いがあります。父には父の思いがあります。

学園を卒業して、かなりの年数が経ちます。

10年以上働いています。また寄り添う日々が始まりました。

まじめな青年です。ただ、言葉がうまく相手に伝わらないのです。