2020年7月東京大田区のマンションの部屋で、3歳の女の子が衰弱死した事件が起きました。部屋から出られないように、ドアの前にソファを置き、お菓子と水を置いていたから、大丈夫と思ったと言う母親の言葉も新聞、テレビに報道されていました。保護者責任者遺棄致死事件です。でも、それだけではなかったことがまたまた大きな事実となって、明らかになりました。

 17年前、今回の母親が8歳だった時、彼女自身も母親から殴られ、紐で縛られ、けがをし、それで母親が警察に逮捕されたという、虐待の連鎖だったということが、大きな衝撃でした。この事件後、彼女は宮崎県内の児童養護施設で暮らし、高校卒業後に東京に移り・・・

 そして彼女自身が母親になったのですが、我が子を愛せない母親になったのですね。今回の事件前にも、何日も放置し、また遊びに出かけ、子どもは他の人が世話をしていると嘘をつき、・・それでも3歳の女の子が笑っている顔がテレビの画面に出ていました。どこかで、この家族の異変に気付くことが出来なかったのでしょうか。

 母親から受けた虐待は、また子どもにと連鎖をします。それをどこかで見つけなければ、気づいてあげなければ、またこうした悲しい事件がおきてしまいます。親に殴られた子どもが大きくなると、また自分の子どもを殴るといった虐待の連鎖は、どこかで断ち切らないといけません。