あれから、3年の月日が流れました。雨の中を、傘を差しながら、今まではバスが通っていた道を海風に吹かれながら、三河湾を横に見ながら、ゆずりは学園まで歩いて通うことになった3年前の10月。突然バスの運行通路が変わることが告げられ、12年間、田原駅からゆずりは学園まで、通う交通手段がなくなり、田原駅から遠周りのルートになり、さらに途中でバスは止まり、そこからは約40分。生徒たちは歩いてゆずりは学園に通うことになったのです。でも季節は冬に近づき、海からの風も冷たく、そんな時、保護者の一人の方から、貸してくださったスクールバス。そのおかげで、生徒たちを田原駅からゆずりは学園まで、送迎することが出来ました。でも、一度のバスで生徒を乗せることが出来るのは、9人。スタッフの車や、保護者の方の協力、バスの往復便など、多い時は40人以上乗せることにもなるスクーリングの時は、本当に大変な3年間でした。

 5月28日、田原市役所の方が二人、ダイヤを持って、ゆずりは学園に報告に来てくれました。

この3年間、ゆずりは学園の前を、乗りたくても乗れないバスが1日に10便以上、ゆずりは学園の前を走っていました。いつも運転手の人だけ乗っていて、乗客は朝早い小学生のみ。ほとんど無人のバスでした。庭の中を走ると言ったら、分かっていただけるでしょうか。この地域の中を、駅にも病院にも、行くことが出来ない、ただ庭の中を走るバスでした。

 多くの方々に協力いただいたこの3年間。国会議員の薬師寺先生と直接田原市役所にバスの見直しの検討にお願いに伺ったのも、その時でした。そして月日が流れ、スクールバスゆずりは号は、貸与してくださった会社の都合で、ゆずりは学園が購入したこともあって、財政面ではなかなか苦しかったので、これも助かります。田原駅までの送迎もスタッフやら、私たちがしています。スクールバスに乗り遅れた生徒は、またスタッフたちにお願いしたりして迎えに行っています。生徒たちへの指導の対応の時間も少なくなったり、18歳になると車で通学してくる生徒はいいのですが、小学生、中学生、免許のない生徒たちの交通手段が確保できないこの3年間。

 でも、やっと10月1日から、生徒たちは田原駅からゆずりは学園まで、片道200円ですが、自分の都合に合わせて、通学できるようになります。3年ぶりです。

不自由をかけてしまったこの日々。バスの再編に協力要請をしてくださった多くの人々に、深く感謝しています。長い月日でした。交通難民の子ども達を救ってくれた方々、本当にありがとうございました。