30代になって、現実がはっきり見えてくる青年が多いように思います。毎日、考えない日はなかったと言います。それでも社会に出るのがこわいと言います。

 同じ世代の仲間の行動についていけなくなったと感じて、過ぎた時間の長さに、苦しんでしまうようになります。私は小学校から中学と不登校を経験した青年たちに会ってきました。

彼らが言うのは「どうして不登校になったのか、本当の原因なんかわからない。ただ何となく、朝が辛くて、学校に行くのが辛くて、自分で熱を出せるようにもなって、でももう学校に行かなくてもよくなっても、今度は社会に出るのが苦しくなって、もう同級生には、どんなにがんばっても追いつけないし、同級生が幸せな生活を送っているのを見ると、またまた苦しくて、中学を卒業してからもまだ苦しくて」・・・彼らの心の中は、晴れることもなく、たださまよう時間のみのような気もします。

 「10代の時に、もっとほかの道を探したり、見つけられたりしたらよかったけど、毎日が自分との闘いで、どうしようもなかった。20代になり、仲間が会社や、大学を卒業して、また結婚して家族を持つ話も聞いたりし、ますます自分ひとりおいて行かれた気持ちが強く、30代までには何とかしたいとあえいでいると、この年齢だと就職も出来ないと言われ、20代までに動けなかった自分が後悔してもしきれない」・・・

 10代に苦しむこどもたちはまだまだ増えるばかりです。ひとりでも多く、自分の道を見つけられるように、支援しています。5月になり、転校生徒が増えてきています。