極楽の風 〜 一行詩のスケッチ

・極楽の残り風が春の道を通り抜けると 村人は言う

・素顔で生きる雑草の家は虫けらの世界

・浜名湖マリーナで春の帆の大きくなびく音に触れる

・リュックに桜を詰め込んで弁当にする

・若葉のクスノキの傘から 木漏れ陽が飛び散る

・春の放浪の旅が 波打ち際から始まる

・夏を待つ 地引き網の漁舟の長い影ぼうし

・梅の里に民家はさみしく山影の中