「小学校2年の時に日本にやってきました。最初は言葉がわからなくて、すごく大変でした。いじめにもあいました。でもこの日本で生きていくのなら、とにかく頑張るしかなかったから、塾にも通い、大学を卒業、今働いています」

 少しでいいから、お話をしてくれませんかと言われて、日本にいる外国人、日系ペルーの人々の会に出席しました。私達の住む市から、車で30分も行くと、愛知大学があります。私の母校でもありますが、「発達障害について」のお話をしに来たことがあります。その時の聴講者の家族は、今立派に社会に自立していきました。有名な国立大学に入っても、卒業までは出来ないケースは多くあります。彼らのこだわりが邪魔するからです。もちろんこだわりゆえにトラブルなども起こします。周りの理解さえあれば、彼らは実に自分の道を見つけて動きだします。そのために、少しでもチャンスがあれば、私達は出かけます。

 出かけると、本当に日本人は私達と、大学の先生、教育関係の人、通訳の人など6人くらい。他はスペイン語ばかりです。80人ほどはいらしたように思います。どこからもとてもきれいな言葉が聴こえてきます。もちろん通訳の人からの情報しかわかりません。支援金はどのような条件でもらえるか、学習支援はどこで受けられるか、まだ日本に来て月日の浅い家族もいました。小さな子どもたちが廊下に多くいます。証明書、手続き、書類関係の質問やら、教育の違いやら、テーマもかなり多岐に渡っています。大人の世界と子どもの世界の課題の違いはありますが、海外で生きることは本当にさまざまな問題があることがわかりました。私達の学園にもだんだん二世、三世の子どもたちが増えてきました。少しでも苦しむことなく、この日本で生きて行ってほしいと思いました。