「小学校3年までは良かった。でも急に漢字が」と言う生徒がいます。努力してもどうにもならないことがあります。「字がくっついてしまって、どういう漢字かわからなくなってしまった。」

このような現象は、英語でもあります。大きな文字のテキストを使っていた時は、理解ができて、スムーズに学習が進んだのです。でも、小さな版のテキストに代わったとたん、鉛筆を置いてしまった下を向くばかり。理由を聞きました。「単語がくっついて、記号のようにみえる」と答えました。

 目が敏感です。一度見たものを記憶できる子もいます。厚い高校の教科書を7日間で、覚えた子もいます。「先生、どこから問題を出してもいいですよ」と言いましたので、私も適当に本を開き、質問します。正解を言います。その後で「そのページの右下に、挿絵があるでしょう。その絵が面白いですよ」とその挿絵を説明してくれました。

 能力がありながら、生まれた時から持っているさまざまな感覚、それらが時にはこうした現象になります。その才能が反対の言葉のような障害名の診断を下されます。慣れない人にはコミュニケーションだ取れない子がいます。すると時間的に測っているIQ検査などには、点数が取れないから、知能が足りないから特殊学級にと勧められました。ところが、慣れた環境では、その点数がかなり違ってしまうなんてことも多いです。

 校則、チャイム、定期テストなどの廃止、メイク、スマホ認めるなどの東京世田谷区の公立中学桜丘中学校のケースでは、また新しい学校改革がなされています。タブレットも大切な学習道具です。教室に入れない生徒への学習スペースもあります。

 ゆずりは学園では、小学1年生の子が大きな高校生と一緒に、時を過ごしています。

レポートをやりながら、そんな子どもが鬼ごっこをしているのを見て、「かわいいね」と男子高校生が言いました。こだわりを持つ子と、持たない子が一緒に同じ空間を過ごします。

 教育機会確保制度を利用しているのは、福岡県と北海道の二つ。もっと利用されてほしい。