子どもには、罪はありません。やさしかった時もあるでしょう。でも「本当のお父さんではない」の言葉は、小学校4年の子への突然の悲劇の引き金になったことと思います。

 家族になるのは、難しいです。本当の血のつながった家族でさえ、時には親が子どもを殺し、子どもが親を殺す事件はいろいろなところで起きています。

 「家族ってなんだろう」というテーマで、私たちのお便りの39号に書いたことがあります。2004年の8月1日発行でした。(そのお便りも192号になっています。)

 深夜の1時にかかってきた電話の中で、17歳の青年はいいました。

「父親が嫌い、父親が弱いんだ、俺はあいつを父親としてみたことがない、ただ怖いという感じだけ。そういえば父親も自分の父親が嫌いだと思うよ。家族だからがまんしろと言う。もう何年も我慢しているのに。家族ってなんだろう」それでも今、その青年は家族に感謝しています。

 女の子が愛せない母親がいました。男の子はいつも世話をしていたのに、女の子には食事もさせず外出もしなかった事件はもう何年前の事件だったでしょうか。同性は愛せないという親もいます。子どもには罪はありません。もっと周りの専門家や行政が支援すると悲しい事件で、子どもが命を落とすこともなくなります。

 今日は田原の図書館で、203回目の親の会をしました。

200回を最後に、もう親の会を止めるつもりでしたが、それでも少しでもやってほしいとのことで、奇数月の第3金曜日で、続けて行うことになりました。

 家族の在り方、子どもへの対応、大きくなっていく子ども、そこに向き合う親、愛情があれば、大丈夫です。甘えられない子どもがいます。甘えるのが上手な子どもがいます。親が好きだと言うこどもがいます。親が憎いという子どももいます。

 毎月開催していた親の会です。少し先に生まれ、子育てを終えて、少し周りが見えてきた大人が、まだ若い子育てのお母さんにこうすればいいかなと相談にのります。

 一人がいいと言う青年がいます。自分の時間を邪魔されたくないと言います。自分で好きなことをしている方が楽しいと言います。「でも、わからんけどね」とそっと一言。

 子育ては一人では難しいけど、周りの人に手助けしてもらって乗り越えてほしいと思います。