大型バスがゆっくり入って来ました。秋晴れの天気にも恵まれた日でした。でも朝までは、かなりの雨で、名古屋駅の東山線が水に浸かるような状態に、はるか遠くから2時間30分をかけて、少年センターの皆さん26名がゆずりは学園までバスを走らせてきました。みんな青少年の世話に当たって見えます。

 まず雨上がりの森の中に。森も何日もしないと草や枯れ枝やクモなどいろいろな自然が整然さを少しずつ乱していきます。パパさんやスタッフさんたちはいつも山と海の自然に立ち向かっています。きれいさを保つには、人が絶えず心や目をむけるしかありません。農園にも草が生えてきます。またシェモアの階段にも、何時間もしないうちに、クモが自分の世界を作ります。今日は御嶽山の噴火もありました。自然の警告はあったのです。でもどこまでいったら、危険かその予測はやはり難しいです。

 ゆずりはの森は多分大丈夫です。また三河湾の津波も多分大丈夫です。でも完全に大丈夫のものはありません。だから絶えず心と目を向けます。子ども達も同じです。

「まだ時間がある。まだ大丈夫」と思っていたときに、私達は大切な子どもの命を失った過去の苦い、苦しい経験があります。「大丈夫」ということは、自分でもなかなか分からないものです。ましてや他人が大丈夫の判断などは出来ないのです。

 アルバイトの体験、経験はなかなか一人では難しいです。対人関係に不安があればこそ、慣れない人や環境に慣れるまでに、心が折れることもあります。だから私達は、ゆずりはチームを組み、慣れた仲間と一緒にアルバイトに行かせます。「大丈夫だよ」の言葉を言います。慣れて働くことの不安を少しでも減らしたいと思っています。大丈夫の判断は、周りの人の理解、協力があって初めて大きな一歩を踏み出せるのです。補導員の方々も、私達もみんな子ども達のことが大好きなのだと感じました。遠くからの訪問者でしたので、時間は短かったけど、有意義な時間を過ごすことが出来たと丁寧なお礼状も届きました。