夕陽の筆 〜 一行詩のささやき

・蝉の涙を受け止める 夏の月

・風鈴の音止みて 虫の声響き渡る

・木の葉の影の涼しさをそっと知る 一輪の花

・夏の草 強く大地を握り締める

・満1カ月の金魚の群れに 光飛び散る

・水平線の上にキャンバスを立てる夕陽の筆使い

・束の間の虫が遠のく 風のいたずら