保育園の祖父母会に参加しました。かわいい演技が続きます。全員が同じ動作をします。毎日頑張って練習したのだということがよくわかります。中に、少し動作が乱れる子がいます。目立ちます。やりたくない素振りの子どももいます。太鼓の音が乱れるのも、かわいいです。練習中はどうだったんだろうと思います。叱られたんじゃないかな。もじもじしてる子がいました。トイレに行きたかったのかと心配します。手作りの品物がきれいに作られて、先生、子どもの作品に関わった時間も思いが伝わります。でも「無理しないで」「もっと楽にして」と反対に案じられます。「個」の自由を大切にしてほしいと思います。

 全員そろって、同じ行動。なんか不思議に思ったこともありました。でもしなければならない状態でした。全校で行進。軍隊ですよね。体育大会、運動会、この間は灯油を湿らせた布に火が点いて、大きな問題になった学校、地域がありました。「練習にあまり来ないから、罰が当たった」の問題の言葉もありました。保護者に見せるための体育大会、授業を削って運動場に出るのも、みんなそろってきれいにまとまる集団演技のためですね。

 学校現場を離れて、見る立場になる時に、双方の想いはわかりますが、練習、練習、でも今は昔より先生方がマイクを通して叱っている声もなくなりました。学校の近くに自宅があります。小学校、中学校、高校に囲まれています。運動会シーズンは賑やかな毎日です。叱られる子どもたち、怒る先生。いつのころからか、静かな9月、10月になりました。

 でも、やはり保護者に見せるための練習、練習は子どものために、どれだけの真の教育になるのだろうかと思います。隣の市で、英語漬け、水没のimmersion教育が始まります。国語、道徳以外の授業を英語でやるという学校教育です。島国の日本です。「イタリア語、スペイン語は似ているよ」と言われても、ああ言語とは自然に耳に入り、言葉になっていく道を挟んで違う国という感覚は薄いです。英語着けでも外国籍の子どもの支援ならうれしい、でも日本人の「水没」教育にならないことを願います。