家族とけんかしては、ゆずりは学園に戻ってくる。親を殺して、自分も死ぬという言葉を繰り返す。

家族と離れて、隣の市にアパートを借りてもらった。ゆずりは学園の周りには働く店も会社もない。

アパートの周りには、自転車で行ける店などがたくさんある。

タウンワーク雑誌で、就職先を見つけ、面接までにこぎつける。

彼自身も努力した。「ママさん、見つけた。ここに行きたい」

その職業はとても難しい。「難しいよ。大丈夫?」と聞く。何社も調べて、やっと彼自身が答えを出した職業選択。

履歴書を用意して、初めての仕事に出かけていった。1日で、辞めた。「嫌なことを言われた。」

二つ目、「ここに行きたい」と言う。面接に行く。住民票が必要と言われる。

住民票を取りに行ってほしいと家族に頼む。忙しいから、住民票を取りに行けないと家族に断られた。

何をするにしても、最後はけんかとなってしまう家族関係。また、就職できない。

6か月経って、家族がアパートを解約。家に戻るが、2日後に、またゆずりは学園の同級生の部屋に戻ってきた。

11月、私と一緒にアルバイト先に向かう。バイトが決まる。日程が決まった。

当日、熱があるとメールが来た。私は授業をしている。このコロナ禍である。37・8あるなら、行かせることはできない。

店に私からも連絡。再びシフトを組み直してもらう。バスケット場から、駅に向かうバスの時刻表を確認。

「行ってきます」と出かける。これで、やっと働けると思った。

階段を降りてくる。倉庫の灯油を入れに来た。「あれ、今日はバイトはないの?」

「今日は休みです。二日酔いで、ちょっと頭が痛いけど」と答える。

 

昼過ぎ、店長から電話が入っていた。カウンセリングをしていて、気付かなかった。

3回も連続に入っている。急いで電話をかける。

「勤務したのは、たった1日。あとはすべて、発熱というメールが入ってきた。今日も熱があるとメール。

もうこれ以上は難しい。辞めてもらう」

 

今日は休みではなかった。もう7日間も欠勤していた。12月は店も忙しい。その日に休みの連絡。迷惑をかけていた。

話があると電話しても、電話に出ない。部屋に向かう。ふとんにくるまっている。

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