苦しいのです。時間がある時は、電話にも出ますし、メールも返します。元気になったと言います。感謝の言葉もあります。しかし、来客中だったり、運転中だったり、今は難しいということを伝えても、まだ電話がかかります。

 今までもたくさんの青年と話してきました。時には深夜にも、深夜であるがゆえに、警察に通報されました。

 行政は深夜の対応はしません。それでも、助けてほしいと言われれば、何とかしたいと思います。生徒たちの対応にも、毎日時間がかかります。もともと不登校の生徒が多いです。対人関係が苦手です。コミュニケーションが苦手です。集団が苦手です。一つの言葉で、自宅に籠ってしまう生徒、青年がいます。気にかけてくれる家族がある間は大丈夫です。

 なぜ、我慢をしないかと、家族は責めます。我慢をすることは、自分を終わりにすることかと青年たちは思います。「社会では、世間では」という言葉は通じません。「あたりまえ」が通じない青年たちがいます。

 毎日、昼くらいに起きて、ゲームをして、今は働くことはしません。その青年だって、10年近く働いていたのです。何回も挫折がありました。しかし、上司と大きくもめて、今は好きなことをして生きています。家族が対応に苦慮しています。

 家族も苦しいです。毎日、朝が来ると、「ああ生きていた」と思うのだそうです。それがお互いについてです。子どもを殺す、親を殺す事件は、「ああいつかあの家族は危険だと思っていた」と近所の人は言います。

 不登校からひきこもりの連鎖だけは、防ぎたいと思います。ますます不登校は増えるし、ひきこもりも増えています。