20年近く、この学校を作ってきました。でも、現場の先生からの手紙は初めてです。

「このたびは、本校生徒の入学願書の手続きに携わっていただき、誠にありがとうございます。先日、教育関係の先生から、ゆずりは学園について、詳しいお話を聞かせていただきました。

たまたま、そのところにゆずりは学園を卒業した青年がいて、ゆずりは学園が一人一人に合った教育をしてくださっていることがよく分かりました。自分ももっともっと進学先について、学ぶ必要があると感じました。いろいろな事情を抱えている子ども達が頑張って学んでいると、他の校長先生からも聞いていました。・・・」

 こうした現職の先生からのお手紙は、初めてのことです。豊橋のボート転覆事件からは、もうずいぶん年数が経ちますが、その現場にいらした先生が「あの時、ゆずりは学園がなかったら、うちの生徒はそのまま不登校になってしまった」と言われ、今は市外に勤務して見えるのですが、

「この生徒には、ゆずりは学園があっていると思うので、よろしくお願いします」と今年、生徒さんが入学してきます。

 よみうり子育て応援団大賞の記事には「不登校 学びに寄り添う」のタイトルが付けられていました。そしてこの記事を読んだまだ小学生の親子が、このゆずりは学園に引っ越してきます。家族の住む土地から、はるかに遠い県外から、この愛知県に来ます。学びに寄り添いながら、この生徒の長い、人生を任された責任はかなり重いです。