読売新聞の3月29日の「人生案内」というページを読んでいましたら、興味深い内容でした。「長男が大学4年、あと1単位なのに、留年。毎日ゲームやアニメに夢中、卒業を諦めて働くよう勧める両親、何もしようとしない息子を手助けするのは、本人のためにならないが、どうすれば?」の相談に、答えの心療内科医の海原純子先生の言葉が、またまた面白い。

 「ここで甘えが許されるといつまでも自立できず、社会に出ても適応できない可能性が高い」

 「親は、子どもの成人後は,子の周囲にある困難さを取り除くのではなく、困難さや壁にぶつかった子どもが自分なりに乗り越えるサポートを」

 「何らかの覚悟がないときは、一生息子に依存されることも視野に入れる心構えが必要」

私のところに相談に来た青年の一言、「だって大学を出たら、働かなければならないから、大学は卒業したくなかった」と言いました。

一流の国立大学に留年、留年、そしてとうとう追い出されて、ゆずりは学園に来た青年、働く意味、働く楽しさ、ともに一つのことを終える充実感を味わって、今はしっかり働いて、給料をもらい、税金を払っています。

私が以前に書いたカナダの子育てがあります。

「目の前の子どもが溺れた時は、親は子どもを助けられるが、海の真ん中で溺れた子どもが生きるには、自分で生きる術を身につけていなければ」つまり、社会に出て、自分の力で、親に甘えることなく、自立する人間を育てるように・・・・

いろいろな家族を見てきました。仲が良い親子、家ではもっと反発するだろうと思われる息子、親が子どもを愛するがゆえに、子どもの悪いこともすべて親が悪いと子どもをいつも庇う親、反抗する子どもをそれでも心の奥で、じっと見守る親、自分のような思いをさせたくないと子どもの高校卒業資格を取らせたいと奮闘する親、親はいつも自分の尊敬する親、いつか自分もそんな親になりたいという子ども・・・・

 いろいろな家族の姿があります。いろいろな形で、ゆずりは学園を訪れてきます。

校舎の横で、コミュニティバスに乗って帰っていく親子に手を振ります。家族が元のような話し合いができる形になってくれるまで、またいろいろな方法で、支えていきたいと思います。