よみうり新聞の記事を読んで「あの時、沓名先生がいなかったら、僕も不登校になっていたと思います。今、こうして明るく生活できているのも、先生がいたから」と、一人の青年が、新聞を読んだと連絡をしてくれて言いました。

 いじめはどこにもあると今も思います。学校は多くの生徒を少ない先生で見守るのですから、どうしても気づいてあげられない時もあると思います。

 学園は三河湾のすぐ横にあります。この季節ぐらいから、海からの風が冷たく、時には風の強さでドアが閉まるほどです。でも昨日も、今日も穏やかな、暖かい風が吹いています。昨日は豊川稲荷校で、ロボットを使った授業、VRを使った授業が行われました。今日の東愛知新聞に大きく掲載されました。多くの機会にさまざまな体験をすることは大切です。プログラミングが小学校でも取り入れられようとしています。多くの情報が簡単に手に入る時代になりました。

 でも人間の心の深いところの微妙な動きは、きっとどんなに機械が、またAIが進んでも、きっとそこまでは理解してくれないと思います。

 家にひきこもりがちの子どもがいる家庭。お母さんが仕事を辞めて、子どもさんに向き合っていきたいと言いました。いろいろなケースがありますが、私は、その意見には賛成できません。

「あなたのために、仕事を辞めた」「誰もやめろと頼んでいないよ」

「あなたに寄り添っていきたい」・・・しかし、私はどこかで、母には母の人生があり、子どもには子どもの人生があり・・と思います。それぞれを確かに守りながら、どちらかが犠牲になってはいけないと思います。母が自分の好きな仕事を辞めないで、それぞれの家族がそれぞれの道を見つけてほしいと思います。介護で家族が仕事を辞めるケースが多くあります。国が行政が、家族を支えていく福祉の充実とこうした不登校の子どもを守る教育の充実が必要です。

 どこかに学校以外の居場所があります。「もうひとつの学校」にまた新しい子ども達が入ってきました。

時には