虫の声 〜 一行詩のささやき
・誰も振り返らない夏の桜に 風が手を振るのを見た
・光と空の間を時がくるくると流れる
・ほんのわずかな自分を見せるために起き上がる 虫の声
・探し物を追いかけ走り去る アリの行列にも夏
・夏の海から遠い島の歌が 砂浜に腰をおろす
・空の青をつかみとる海の青に乾杯
・濡れ板に大きなカタツムリが🐌一匹 窓を覗く
・浜ぼうふうの花が潮風を呼び集める 梅雨の朝
・小さな粒がひそひそ話を始める 葡萄棚🍇
・雑草の季節を楽しむ アリの行列
・赤いぐみの実が小鳥たちの食卓を彩る