「先生、今まで こんなことがありましたか?]と聞かれました。

 

「車から降りられない生徒は多くいました」と答えます。

「保護者の方に連れられて、しぶしぶ入ってくる生徒もいました」と付け足します。

「行くと言いながら、やはり緊張して行くことが出来ません。」という家族の難しさなどを話します。

 

不登校になって、間もなくの生徒の相談は、意外と早く学校に戻れます。

緊急手術がはやり早いです。原因も不安も早くわかるし、まだ心が学校にありますから。

でも、1か月 2か月 半年 1年 2年 そして5年も不登校の時間があると、なかなか難しくなります。

 

それでも、高校進学の転機には、小学校2年からまたは5年生から、そして中学時代

ずっと不登校になっていた生徒がこうした通信制の高校に進学してくるケースは多いです。

卒業して、大学に専門に就職にと、自分の進路を見つけて社会に出ていきます。

 

相談を受けて、私たちもプッシュしていました。

家族も応援していました。

それでも動かないケースでした。

家庭訪問はやめてほしいと言われました。

ただ子どもの気持ちを待つ体制になりました。

 

突然、学園に来ました。

スクーリングに入りました。

あまりにも突然でしたので、つまり学年も教科も違っています。

家族に相談もなく、5年間の社会との空白の後、自分の意志で学園に戻ってきました。

「もちろん、今までで初めてのケースです」と答えました。

新たなケースですが、大切に寄り添いたいと思います。